間違った舌磨き!
最近、とっても気になる事があります。
ちょっと前まで『舌磨き』は若い方達のものだったような気がするのですが、
最近では、年を重ねられている方々がされ始めました。
よくよく話を聞くと、デーサービスや施設で、お一人お一人チェックをされて、
舌が白いから『舌磨き』をして下さいと指導されている場面が出てきているそうです。
先日、4日5日と新潟であった口臭学会でも、この演題で講演、発表、討議されました。
それは、《がんで死にたくなけりゃ舌を磨け》岡山大学歯学部森田教授らの研究グループが結果発表された事による波紋で、森田教授自身も口臭学会会員で、院長の横で質疑応答で参加されました。
が、森田教授も、舌磨きの仕方や指導には危惧しています。
柿木先生(院長の九歯大の同級生)や、本田先生がはっきり言われるように、
舌苔と針状乳頭を区別ができてない素人(歯科医の中でも)が舌磨きの指導をするから、
舌磨きにより破壊された舌組織により、舌が痛くなったり、味がしにくくなったりする、
症状が出てしまうと。。。
確かに当医院の患者様の中で、カンジダ菌による原因の痛さ以外に、先述のような症状で、
ご来院される患者様が最近増えています。。。。
針状乳頭と舌苔は分けて考えないといけません!
舌苔を完全に除去して無苔になる事を目標としているような口腔ケアをする事は間違いであり、生理学的な生体反応を考慮していない事になります。
柿木先生のシンポジウムの抽出文より〜
要介護状態にある患者に見られる舌苔の増加は、これらの口腔環境の因子に加えて、咀嚼障害や食事摂取障害も関与しており、舌苔を単なる汚れとして認識するのではなく、全身状態と関連した防御反応として発生したとかんがえるべきで、舌苔の意義について理解した、総合的な対応を行う事が望まれる。(柿木保明氏による〜漢方の見地と介護の現場から〜)
ホワイト歯科医院では、柿木先生や本田先生がおっしゃられるように、健常人であれば舌磨きは必ずしも必要でなく、むしろ不要で、それよりも唾液の自浄作用に主眼を置いた口腔ケアがなされるべきであり、生体として総合的に捉える立場で、お一人お一人の患者様の状態に応じての指導をさせていただいています。
それでも、どうしても舌磨きをしたい場合は、50グラム以下の力で、神経を傷めない舌磨き用のヘラで、2、3回を目安にあくまでも、糸状乳頭についている舌苔を優しくとるつもりで行ってくださいね^^⭐️
宜しくお願い致します!
2015/07/11
カテゴリー : ホワイトスタッフのほのぼのブログ